
人工関節とは
人工関節とは
文化が異なる外国では、多くのお年寄りがお世話をする人もいなく、子供や孫もいないため、一人暮らしをしないといけません。そのようなお年寄りは歩行という生活の基本動作に影響が出るような病気に罹ると大変なことになります。歩くことは日常生活に大変重要です。重い変形性膝関節症になって、歩くときに膝に体重をかけるたび痛くなり始めると、人工膝の置換手術によって元通りに歩けるようになると知ったとたん、多くの患者はさらに膝の状態が悪化するのを待たずに、迷わず人工膝の置換手術を受けようとします。
外国の町でバスに乗ると、町を出入りするほとんどの人がお年寄りだと見て驚くことがあります。このような町は砂浜に面している町が多く、一人暮らしのお年寄りが子供や孫に迷惑をかけたくなくて、離れて定年後にゆっくり過ごすための住まいを購入しています。現代の医療の進歩や、現代人の健康志向によって、昔より体を大事にしている人が増え、このようなお年寄りの数はますます増えていくと考えられます。
文化が異なる外国では、多くのお年寄りがお世話をする人もいなく、子供や孫もいないため、一人暮らしをしないといけません。そのようなお年寄りは歩行という生活の基本動作に影響が出るような病気に罹ると大変なことになります。歩くことは日常生活に大変重要です。重い変形性膝関節症になって、歩くときに膝に体重をかけるたび痛くなり始めると、人工膝の置換手術によって元通りに歩けるようになると知ったとたん、多くの患者はさらに膝の状態が悪化するのを待たずに、迷わず人工膝の置換手術を受けようとします。
海外での人工関節置換術の様子
上述の患者の多くはもう一度元の生活ができるよう、医師に人工関節置換術をしたいと言います。人工関節は身体組織に挿入しても拒否反応が起きないような基準(Medical Grade)に達した金属、または丈夫なプラスチックによってできています。そのため工業的に使用される素材(Engineer Grade)より、かなり高価です。

人工関節置換術によってできた傷の外観
人工関節の形は、人間の膝関節と同様で、非常に近い形状にデサインされています。人間の膝関節は大腿骨と脛骨が接触して、間を膝蓋骨が繋ぐ役割をしています。正常の状態のときは、これらの骨表面はつるつるで滑りがよく、私たちが膝の曲げ伸ばしをするときに骨表面が強く擦り合わないようになっており、摩擦で熱が発生して骨表面に炎症が起きないようになっています。
重度の変形性膝関節症患者のレントゲン写真。関節腔が狭く、骨棘を認める。膝は大きく弯曲している。
人工関節も人間の膝関節と同様で、金属表面に外科医の顔が映る程、鏡のようにツルツルテカテカになるようにデサインされています。それに、関節が動くときに挿入した人工関節が直接お互い触れることなく、間に滑りの良いプラスチック(Polyethilene)が一層入っています。

オーストラリアで毎年開催される整形外科術用機器の展覧会
人工関節のデサインはずっと革新されています。そして昔よりどんどん改善されています。毎年新たなデサインの車が出現し、車内の機能性もバリエーション豊富でより選べるようになっているのと同じく、最近の人工関節も様々なタイプが作られ患者に適したものを選べるようになりました。例えば、膝関節をたくさん曲げられるタイプ(Maximum Flex and Extension) 、人間の膝により近い関節の回転ができるタイプ(Rotation Degree) 、女性の膝に合うように設計されたタイプなどです。現在は世界中でたくさんの大手医療機器メーカーが人工関節の研究開発と生産を競っています。
しかし、人工関節置換術を受けた後、人工関節がずっと使えると思ってはいけません。なぜなら日常的に使用されると、関節表面同士が擦り合って徐々に削れていきます。したがって、人工関節も使用期限があります。でもあまり心配する必要はありません。人工関節のデサインには、予めこの問題の解決法が用意されています。摩擦によって削れるのは人工関節全体ではなく、プラスチックの層だけです。このプラスチックの層の交換は小さい手術で済みます。
人工関節置換術において、良い治療成果を出すのに重要なことは、挿入した人工関節の手入れについて十分に知識を持つことです。重いものを持ったり、膝を曲げて床に座ったりするような、人工関節の酷使をしないこと。人工関節に与える衝撃を減らすために、手術後は患者が積極的に膝周辺の筋肉トレーニングプログラムに参加すること。皮膚感染が起きないように、手術の傷跡を常にきれいに保つこと。これは人工関節が自然のものではなく、身体にとって異物であるので、細菌感染に弱いためです。人工関節置換術を受けた人は皮膚の細菌感染や虫歯の治療を受けるときでも、細菌が血行を通じて人工関節に到達し、膝の組織の感染症を引き起こすことに気をつけないといけません。皮膚に傷ができた時や歯医者に行く前に、抗生剤を内服するのを毎回心掛けるべきです。人工関節置換術を受けた患者は、より長く関節が使えるように、身体全体にも気を配ることが大切です。

人工膝関節置換手術における コンピューター支援システムの有効活用
人工膝関節置換手術における コンピューター支援システムの有効活用
簡単なたとえ話をしましょう。新しい車にはカーナビが付いています。人工衛星からの情報をコンピューターが解析することで、目的地までどの道が正しいか、どの道が速いかを正確に知ることができます。紙の地図ではできなかったことです。
骨と人工関節装着の角度を正確に計算する際、コンピューターは強力な補助になります。コンピューターなしでは、医師が目視でこの処置を行うことはできません。コンピューターのおかげで、皮膚の傷を小さく、内部の組織の損傷を少なくできるのです。外科医が傷の小さい手法を実施できることで、麻酔時間を短縮でき、出血も少なくて済み、術後の痛みも減らすことができるのです。
簡単なたとえ話をしましょう。新しい車にはカーナビが付いています。人工衛星からの情報をコンピューターが解析することで、目的地までどの道が正しいか、どの道が速いかを正確に知ることができます。紙の地図ではできなかったことです。

整形外科医も同様に、人工膝関節置換や人工股関節、他の手術でもコンピューター支援システムを使います。この技術は、コンピューターを外科医の手技の補助として使うことで、より正確さを高める目的で進歩してきました。

コンピューター支援システムを用いた人工膝関節手術を行った患者の傷の外観。
手術を補助するコンピューター支援システムは以下のもので構成されています。
情報を表示する画面が付いたコンピューター本体
手術にあわせて設計されたプログラム
患者の関節から情報を収集しコンピューター本体に伝えるためのカメラ、または他の機器
手術に必要となる特殊な器具
人工関節置換手術の経験がある整形外科医

最初の手順は、患者の骨の情報をコンピューターシステムに取り込むことから始まります。長さや形まで本物そっくりの三次元画像で患者の膝関節の骨を再現します。専用の機器を患者の様々な部分に当てて情報を収集し、得られた情報からシステムのプログラムを用いて本物そっくりの画像を作り上げます。これにより、必要となる患者の情報すべてが得られます。外科医も骨の様子を細かく確認でき、動いたとき膝が曲がる角度、弯曲した膝の角度はどの程度か、変形性膝関節症により関節軟骨がどの程度手術で除かれるのか、手術で除去される予定の膝の関節軟骨の角度はどれくらいかといったことを事前に知ることができます。コンピューターシステムによって得られる情報と小さくなった手術の器具のおかげで、手術でできる傷を小さくし、正確さを高めることができるのです。
コンピューター支援システムによって得られる重要な利点は以下のようになります。
手術前の計画が立てやすくなる
手術中、膝の情報を随時確認できる
正確さが高められる
この手術法の欠点は、手術時間が10-20分程度長くなること、手術費用が高くなることです。標準的な人工関節置換手術に比べ良い手術成績を得られることが証明されています。もしより良い手術成績が得られないならば、コンピューター支援システムの需要が減りますし、膝の関節軟骨が正常な場合だけにしか使わない等、利用される手術も減るはずです。
将来コンピューター支援システム技術が進歩すると、ほぼ全ての手術で支援システムが使われ、人間の能力のみに頼らなくて済むようになるかもしれません。外科医の中にはこの方法を既に臨床現場で使い始めている医師もいます。一方、医師によってはまだ実際には使わず、治療に関する情報が十分集まるのを待っています。
いずれにせよ、この治療方法が適切かどうかは、患者の体重、日常生活における活動強度、年齢、持病の有無など様々な観点から検討し、担当する整形外科医が判断します。手術を受ける前に、担当の医師にこれらのことを十分相談してください。
情報提供して頂いたDePuy社に感謝します。

人工関節液
人工関節液
ヒアルロン酸(HA)は、人間の関節液に含まれる成分です。粘りがあり、弾力があります。歩いたり走ったりするとき、特に関節の骨に対して強い負荷や強い振動がかかることを防いでいます。それに加えて、膝を曲げたり伸ばしたりする際に、関節軟骨が強く擦れないようにする潤滑油として働きます。摩擦が減ることで関節の骨の表面が減少しにくくなり、軟骨の損傷も起きにくくなります。それに伴い関節の炎症、痛み、腫れ、赤み、熱感なども減少します。人の関節液はわずか1―2ccしかなく、年齢に伴い関節液は徐々に減少していきます。特に変形性膝関節症の患者では減少が顕著です。ほとんどの患者で関節液が非常に少なく、症状が進行している人ではほとんど液体がなく乾いてしまっているような場合もあります。このせいで、変形性膝関節症の患者では病気の進行がさらに早まります。わずか1年の間に、膝がはっきりと弯曲してくる患者もいます。
ヒアルロン酸(HA)は、人間の関節液に含まれる成分です。粘りがあり、弾力があります。歩いたり走ったりするとき、特に関節の骨に対して強い負荷や強い振動がかかることを防いでいます。それに加えて、膝を曲げたり伸ばしたりする際に、関節軟骨が強く擦れないようにする潤滑油として働きます。摩擦が減ることで関節の骨の表面が減少しにくくなり、軟骨の損傷も起きにくくなります。それに伴い関節の炎症、痛み、腫れ、赤み、熱感なども減少します。
人の関節液はわずか1―2ccしかなく、年齢に伴い関節液は徐々に減少していきます。特に変形性膝関節症の患者では減少が顕著です。ほとんどの患者で関節液が非常に少なく、症状が進行している人ではほとんど液体がなく乾いてしまっているような場合もあります。このせいで、変形性膝関節症の患者では病気の進行がさらに早まります。わずか1年の間に、膝がはっきりと弯曲してくる患者もいます。

多くの研究者が関節液の枯渇を抑える方法を探しています。なぜなら、関節液が減らなければ変形性関節症の進行を抑えられると確信しているからです。30年ほど前に人工関節液が開発されましたが、初めの頃は本当の関節液のような特徴を維持できませんでした。簡単な例をあげると、人工関節液を注射しても1,2週間後には関節内に何も残っていない状態でした。
しかし1997‐2004年頃、研究者の執念がついに自然の仕組みに勝利しました。自然界にあるもの、例えば鶏のとさか(Rooster Combs)や、細菌による発酵産物(Fermentation from Bacteria)を応用することで人工関節液の性質を改良し、より本物の関節液に近い性質になりました。そして北米やヨーロッパにおいて、最終段階にある変形性膝関節症患者の治療で普及し始め、腰の治療や足首の関節の治療でも使われるようになりました。人工関節液が治療で使えるようになってから、驚くほど人工関節置換手術を受ける患者数が激減しました。
海外では、人工関節液を使う事で3つの利点があると研究でわ分かりました。
膝の痛みを減らせる(decrease pain)
膝の可動域を増やすことができる(decrease stiffness)
Ⅰ-1年半程、人工関節置換手術を延期することができる(Postpone Knee Arthroplasty Surgery)

人工関節液注射は、膝関節内の空いている部分に直接注入します。皮膚表面に局所麻酔薬を使う事もあります。そうすることで注射時の痛みを感じなくすることができます。局所麻酔は専門の医師にお願いしましょう。1週間に1回の注射を治療の効果が十分になるまで続けます。通常は3-5週間です。海外では5回目まで注射を継続します。現在では内視鏡を用いる患者の治療においても使われ始めています。
人工関節液注射の欠点としては、関節液の成分に対するアレルギーがあります。注射した範囲に発疹が出ることがあります。他に注射のコストの問題があります。私が人工関節液治療を始めた3,4年前は、人工関節液を取り扱う会社が1社しかなく、価格も約2万バーツと非常に高価でした。しかし現在では、治療成績が良いため多数の会社が取り扱い始め、品質も向上しています。
しかし何より、人間が変形性膝関節症になることは自然なことです。病気を生じさせ炎症や痛みを促進する仕組みには様々な因子が関わっています。したがって人工関節液を注射することだけですべてを解決できるわけではありません。価格に見合った治療効果を得られるかどうか、病院で注射してもらう前によく考えなければいけません。

関節内注射の利点・欠点
関節内注射の利点・欠点
現在、整形外科でよく使用される関節内注射薬には2つのタイプがあります。一つはステロイドが含まれた消炎鎮痛剤であり、もう一つは最近になって整形外科領域でよく使われるようになってきた人工関節液というものです。

熱感があり腫れて痛い状態の変形性膝関節症を治療する方法はいくつかあります。患者が痛みを感じない方法から、少しずつ痛みが増す方法まであります。もちろん、必要でなければ医師も患者も痛みを伴う治療法を選びません。

変形性膝関節症 は人工関節の置換が最終手段 膝矯正手術による変形性膝関節症の治療 2011年、フランス
しかし、私たち整形外科医も時におかしなケースに出会います。患者によっては診察室に入って最初に発する言葉が「関節に注射してください」と言われることです。こういった患者は、過去に治療を受けたとき関節内注射をし、すぐに関節痛が治って仕事に復帰できた経験があるため、医師が何をアドバイスしても耳を貸さず、ただただ関節内注射を希望します。一方、いくら薬を内服しても関節の腫れや痛みが良くならず、かなり痛がっている患者でも、医師が何度か関節内注射を薦めたにもかかわらず、内服薬より注射のほうが危険、または注射を繰り返すと効かなくなってしまうと思い込んで、関節内注射を拒み続ける患者もいます。
変形性膝関節症における関節内注射の正しい知識が、今日しっかりと理解してもらえるようにこれから説明していきます。
現在、整形外科でよく使用される関節内注射薬には2つのタイプがあります。一つはステロイドが含まれた消炎鎮痛剤であり、もう一つは最近になって整形外科領域でよく使われるようになってきた人工関節液というものです。
消炎鎮痛剤の関節内注射法は、例えば、二週間以上消炎鎮痛剤を服用し続けて胃の痛みが出た患者や、消炎鎮痛剤の使用により腎臓へ負担がかかり、薬剤の排出が悪くなるなどの副作用が出始めた患者に適用されます。

消炎鎮痛剤を関節内に注射するメリットは、炎症が起きた場所に直接注射することで、早く痛みが治ることと、薬剤の効能が長いため、長期間継続的に消炎鎮痛剤を服用しなくて済むことです。毎日薬を服用しなくても膝が痛くなりません。また、病気になる前のように、うまく歩行できるよう膝を回復させるために、膝関節周辺の筋肉をリハビリで鍛えるときでも、患者は膝の痛みを感じません。
この関節内注射薬について、よく誤解されていることがたくさんあります。例えば、ステロイドが含まれているため関節に注射すると骨がうすくなってしまい危険だと思っている人がいます。しかし実際のところ、ステロイドが危険なのは間違った方法で使われるときだけです。例えば、他の鎮痛剤と混ぜて何の病気にも効く万能な薬として長期間使用をしたとき、急に体重が増加したり、重要なホルモンの体内合成の停止を引き起こしたりするときです。考えてみて下さい。もしステロイドが危険性のみを持っているのであれば、なぜ今でも医学界で使用されているのでしょうか。間違った使用方法では、どんな薬剤も副作用を引き起こす可能性があります。
関節内注射において、もう一つよく恐れられていることは、繰り返し注射を行うと効かなくなる危険性があるのではないか、ということです。整形外科医が一般的に使う 関節内注射薬は、注射される組織において2-3ヶ月の間効能を持ち続けます。よって同じ場所に同じ薬剤を複数回注射する必要はありません。薬がまだ効いている期間でも、膝の痛みが緩和されなければ、他の治療法を探さなければいけません。
関節内注射による治療にはデメリットもあります。まず分かりやすいのは、注射自体は危険ではないですが、痛いことです。危険があるとすれば、皮膚から膝関節まで穴を開けるため、皮膚表面の細菌が膝関節にまで感染する可能性があることです。したがって、関節内注射による治療は必要な患者にだけ行い、また経験がある医師だけが行うべきです。
次回は、北米とヨーロッパで人気があるもう一つのタイプの関節内注射薬、人工関節液についてお話します。米国では、使われ始めた最初の一年で、人工膝関節置換手術を受ける患者が半分まで減ったことから、非常に効果がある治療法です。

あなたの膝は大丈夫ですか?6 歩けない
あなたの膝は大丈夫ですか?6 歩けない

コンピューター支援技術を用いた人工膝関節置換手術のデモンストレーション
- 今まで述べていた変形性膝関節症(1-5段階)は罹った人の生活の質を段々落としていきます。長距離を歩くことに自信が無くなります。子供や孫が夕食に誘っても、好きじゃないとか、外食は高いとか、美味しくないとか、人が多いなどと言い訳をしますが、実は膝が痛くなることを恐れていることもあるのです。また、子供や孫にトイレを探してもらわないといけないため、負担をかけたくないと思うからです。50代前半で症状が出る、若年性変形性膝関節症の人はなお更です。体のほかの部分はまだ丈夫ですが、膝だけはとても衰えてしまって、最終段階である6段階になります。この段階は体重をかけて歩くことができない(unable on weight walking) レベルと呼ばれています。

変形性膝関節症になる原因 歩けないほどの最終段階の変形性膝関節症になる原因は2つあります。一つ目の原因は一般の人や医学者がよく知っている膝関節の炎症です。炎症によって体重をかける度に、歩きたくなくなる程とても膝が痛くなります。二つ目の原因は前者より重要な原因です。頚骨高位骨切り術や人工膝関節置換手術の治療を受けて、膝関節の炎症や痛みを完治できても、二つ目の原因を治さなければ、手術の成果を100%引き出すことができません。この二つ目の原因は、本人が気づかないうちに、膝周囲の筋肉が弱っている状態です。

変形性膝関節症になった膝は、階段を登るときの痛みのほか、膝に力が入らず階段を登るときに体を支えることができないと感じます。実際、筋肉の減少は変形性膝関節症になり始めた頃から見られます。医学的な研究で、筋肉の弱まりは変形性膝関節症の主な原因である可能性が示唆されています。また、膝周辺の筋肉が十分でない変形性膝関節症の患者は、筋肉が丈夫な患者に比べ、数倍最終段階の変形性膝関節症になりやすいことも分かってきました。
最終段階の変形性膝関節症になると、患者は歩けなくなり、また長時間動こうとしません。これによって、腰あたりに床ずれができます。この傷はなかなか治らず、骨まで達する可能性があります。さらに、歩けなくなることで呼吸器系の感染症にかかりやすくなります。運動量が減ることで肺の容量が減少します。悪い空気を肺から出しにくくなり、肺に菌が滞りやすくなります。
最終段階の変形性膝関節症になると、人工関節置換手術を早急に受ける必要があります。また、手術後に年齢に合った日常生活を送るために、患者が十分な筋肉を取り戻すようにリハビリを促進します。

最小侵襲手術(MIS)での人工膝関節置換手術後の傷+コンピューター誘導支援

頚骨高位骨切り手術(HTO)後の傷
あなたの膝はこの段階の変形性膝関節症までなってしまいましたか。もしまだなら、このような状態になる前に早く治療を始めましょう。

あなたの膝は大丈夫ですか?5
あなたの膝は大丈夫ですか?5
今までのお話から、関節症患者にみられる症状を復習してみましょう。
- 膝、膝関節周辺の疲れ
- 膝関節の痛み、腫れ、赤み、熱感
- 膝の曲げ伸ばしが十分できない
- ロボットのように体を揺すって歩く

病気の症状 1.だるい 2.痛み、腫れ、赤み 3.膝を十分曲げられない 4.体を揺すって歩く
もしさらに詳しい症状を確認したかったら、1ページずつ戻って確認してみましょう。しかし本日お話しする内容は、第5段階、非常に重要な段階です。この段階の患者は手術による治療が必要になるかもしれないからです。現在良好な治療成績を残している方法は2つしかありません。一つ目は足を真っ直ぐにするために脛の骨の上部を切る方法(脛骨高位骨切り術、High Tibial Osteotomy)、二つ目は人工関節への置換(人工膝関節置換術、Total Knee Replacement)です。

地方へ旅行に出かけると、その地域の人々の暮らしを体験してみたくなると言う人がいます。日が昇る前からある場所へ行くと、その地域の人々の暮らしのほぼすべてを知ることができます。その場所とは、早朝の生鮮市場です。市場ではたくさんの地元の人々を見かけます。学校に行く前の子供がお昼のお弁当を買っていたり、お坊さんが長い行列を作って托鉢に出かけていたり、病気を持つ人が喫茶店で集まって話していたり、太極拳をしていたりします。全体を見回すと皆元気そうで活気づいて見えます。膝の曲がった高齢者を見かけても、市場まで歩いてきて機敏に動き、膝が痛そうな様子を見せないために私は変だなあと感じることがあります。
この状態は、変形性膝関節症の第5段階です。患者の症状が悪化し最終段階になりかかっています。真っ直ぐだった膝が曲がり始め、弓のような形になります。まっすぐ立った状態で、小さい子供が足の間を楽々潜り抜けられるほどに膝が弯曲する人もいます。

なぜ膝が弯曲するのでしょうか。その理由を説明します。人が立っているとき、体重は膝関節の内側にかかっています。関節軟骨の密度が減少すると、体重によって関節内側の軟骨が外側よりも先に負担を受け、潰されていきます。膝が徐々に弯曲し、曲がれば曲がるほど足の長さが短くなっていきます。そのせいでよたよたした歩き方になり、ますます歩きにくくなります。
膝が元通り真っ直ぐになることを期待して、またはそれ以上弯曲が進行しないようにと膝のサポーターを使う人がいます。しかし、これだけは知っておいてください。サポーターは意味がありません。膝をサポーターで締めておけば締めておくほど、膝の弯曲が早まります。膝のサポーターは膝関節を締めてぐらつきを小さくし、太腿の筋肉への負荷を小さくしてしまいます。最初の頃は痛みが小さくなり長時間歩けるようになるため、膝が元通りになったように感じ、鎮痛剤も飲まなくても平気になるために、膝サポーターは良いものだと思うでしょう。しかしサポーターを外して歩くと、膝の痛みは何倍にもなって戻ってきます。膝のサポーターをつけていた方の太ももの筋肉が減少していることに気が付き驚くことでしょう。

膝周辺の筋肉は、変形性膝関節症において非常に重要です。日常活動で筋肉により体重によって骨にかかる力が分散します。膝周囲の筋肉は、たくさんある小さな靭帯への負担を分散し、炎症や小さな断裂を引き起こさないように支えています。しかし、毎日サポーターを使うと筋肉が使われないために衰えていき、負荷に耐えられなくなっていきます。筋肉が衰えても膝サポーターがあれば支障が出ないためです。そしてサポーターに依存するようになってしまいます。出かけるときにサポーターがないと、長時間歩く自信がなく、早く家に帰らなくてはならなくなります。
膝がとても弯曲しているのに痛みがない患者は、場合によっては治療の必要がないかもしれません。見た目が悪いことを除けば、長距離を歩ける患者もいます。したがって膝が弯曲していることだけでは手術を選択する理由とはなりません。初めにお話しした田舎に住む人の例を思い出してみてください。膝が曲がっていても生活に支障のない人もいます。しかし痛みが伴う場合は、他の膝が曲がっていない人たちに比べると歩く際に余計な力が必要となるため痛みの度合いがひどいです。膝関節の軟骨へかかる負担が大きく、動く際の摩擦を減らす軟骨がないために必要とされる筋力が多くなります。そのため歩くたびに炎症が引き起こされ、長距離歩くことができなくなります。こうなってしまうと、普通の方法では治療ができない状態です。急いで手術による治療を始めましょう。初めにご紹介した二つの方法、一つ目は足を真っ直ぐにするために脛の骨の上部を切る方法(脛骨高位骨切り術、High Tibial Osteotomy)、二つ目は人工関節への置換(人工膝関節置換術、Total Knee Replacement)です(二つの手術法の詳細はこのウェブサイトからご覧いただけます。)。
次回は最終段階、膝が悪くなり歩けなくなる段階についてです。それではまた次回お会いしましょう。

あなたの膝は大丈夫ですか?4
あなたの膝は大丈夫ですか?4
第4段階では体を左右に揺すりながら歩く症状が見られます。変形性関節症の患者は膝を曲げるととても膝が痛くなるため、歩くときは膝を曲げずに、代わりに膝をまっすぐにし、お尻を上げたり、体を前傾したりして、歩く間に足が床に付かないように歩こうとします。このような姿勢を長く続けると膝関節周辺の組織が慣れてきて前のように膝が大きく曲がらなくなり、膝がうまく曲がらなくなります。これらは第4段階の症状、体を左右に揺すりながらの歩行、そして最終的に歩くのに杖を使わないといけなくなる原因になります。
この段階の変形性膝関節症の患者は、歩くときに膝を曲げません なぜなら曲げれば曲げるほど痛くなるからです。膝を曲げない代わりに、お尻を上げて膝が痛くないようにして体を前進させます。最初は歩く姿勢が変わったと気づかないかもしれません。人によっては長距離歩くと前より疲れやすいと感じます。これが長く続くと、昔のロボットのような、硬い歩き方で体を左右に揺すりながら歩く姿勢がはっきりしてきます。
昔のロボットと比較しないといけないのは近代のロボットが進歩して、膝がよい状態の人のように歩行し、比較できないからです。ASIMOというロボットを見てみると、普通の人の歩き方ととても似ていて違和感がありません。ASIMOはこの段階の膝患者と違い、歩くときに膝と足首が曲がってまっすぐ歩行できます。特に最近このロボットは改善され、走れるようになりました。最近のロボットの歩き方のほうが、第4段階の変形性膝関節症患者より自然な状態に見えるようになりました。
近い将来、私たちはロボットと陸上世界選手の100メートル走を見れるかもしれません。どちらにしても最終的にロボットが勝つと思います。なぜなら人類の膝は長く使うと劣化してしまうからです。ロボットの関節は劣化すると新品にすぐ交換でき、前と同じ、または前より良くなります。しかし、劣化して最終段階を迎えた人間の膝は、人工関節に変えることができても、前の自分の膝に適いません。私たちは膝関節を交換できても、時間と共に体のほかの部分や精神が衰えていきます。
人間の膝に話を戻します。膝関節患者の左右に揺すりながらの歩行が酷くなると、より歩きやすいように、杖に頼らないといけない場合があります。しかし、自分で杖を購入したり、または間違った杖の使い方をしたり、杖の使う側を間違えたりすると、変形性膝関節症の起きた膝をさらに圧迫することがあり、結果として、さらに関節を悪くすることになります。
詳しく説明して行きましょう。患者は問題がある膝と同じ側に杖を持ちがちです。そのため、気づかないうちに体がもっと斜めになって歩いてしまいます。そして正しく体重をかけられないために、全体重が杖の持つ側の腕にかかってしまい、腕と手首がとても痛くなります。
正しい杖の持ち方は、膝が痛くない側の手で持ちます。例えば、右膝が痛い人だと、右に足を踏み出すときは、左手の杖を右足と同じラインまで前に出します。これで変形性膝関節症の右の膝にかかる体重を杖に分散させることができます。
タイの映画で、主人公が足を怪我し杖を使いながら歩くシーンがありますが、彼らは正しい医療知識に反して、間違った側で杖を使うことが多いです。しかし、私たちの実生活ではそのような間違った膝のケアをしてはいけません。膝への細かい配慮をすることで、良い膝をより長く使うことができるようになります。

あなたの膝は大丈夫ですか?3
あなたの膝は大丈夫ですか?3
この段階の症状が進むと、変形性膝関節症の患者の多くは屈んだ時に座れなくなります。90度以上膝を曲げるとひどい膝の痛みが生じます。特に田舎に住んでいる人は地面に座って食事することが多く、正座や胡坐など座り方に関わらず、以前のように長時間座っていることができなくなります。

海外における人口膝関節置換手術の様子
第3段階 この段階では、膝を曲げきれなくなります。伸ばしきることも難しくなります。
この段階の症状が進むと、変形性膝関節症の患者の多くは屈んだ時に座れなくなります。90度以上膝を曲げるとひどい膝の痛みが生じます。特に田舎に住んでいる人は地面に座って食事することが多く大変です。正座や胡坐など座り方に関わらず、以前のように長時間座っていることができなくなります。場合によっては食事を終えていないにもかかわらず、膝の痛みを緩和するために屈伸しなければいけなくなります。お寺に功徳を積みに出かけ、正座で長時間座っていることもできません。膝が痛むために、「お経が長いなぁ」と心の中で文句を言ってしまう人もいます。
一方、都会の高齢者は、田舎に住む人たちに比べると自分の変化に気づくのが遅いです。田舎の人たちと違った日常生活の仕方を長く続けているためです。都会の患者が膝の症状に気づいた時点で、すでに第4、第5段階まで進行していることも少なくありません。

高齢者が長時間移動するとき、洋式のトイレを探しておかなければなりません。タイ式の長時間屈むタイプのトイレは、膝を曲げた姿勢が辛いので使えません。トイレの問題は、子供や孫に田舎への旅行を誘われても一緒に行けない原因になることもあります。子供や孫世代の人々はこのことを知っておいてください。しつこく誘わないようにしましょう。お年寄りは本当のことを言うのが恥ずかしいものです。この問題は容易に解決できます。折り畳み式の三脚便座を探して購入しましょう。医療関連の機器を販売しているお店で売っています。このタイプの三脚便座は公衆トイレにかぶせて使う事ができ、快適に用を足すことができます。しかし床が濡れているトイレでは滑る可能性があり、ぶつけてあざができることもあります。注意して使いましょう。

高齢者と一緒に住んでいる家庭では、トイレのリフォームをしなければいけません。屈んで使うタイプのトイレから、快適に座ることのできる洋式タイプにしましょう。そして洋式タイプにしたら、さらに使いやすくしましょう。便座の横に手すりを設け、体を支えやすくします。高齢者は長時間座った後、足が麻痺しやすいからです。これは、血流が悪くなり足に十分な酸素が届かず、立ち上がるとき足に力が入りにくいために起こります。場合によってはよろついて転んでしまいます。転倒により、腰の骨の骨折、背骨の圧迫骨折など、さらに大きな問題を引き起こし得ます。立ち上がるときに掴まる手すりがあるだけで、骨折などの危険性を大幅に減らすことができます。
手すりを設置する位置も重要です。自宅の高齢者にとってどの高さが使いやすいか、腕を伸ばしてつかみやすいかどうかを確認しましょう。それほど難しくないので自分でできます。病院に立ち寄れば、正しい見本を確認できます。
高齢者でも、絶対に変形性膝関節症になっていない方が一人います。多くの方が目にしたことのある、有名な高僧ルアンポークンの写真を思い出してみてください。屈んでたばこを吸っている写真です。かの高僧は高齢ですが、膝はまだまだ丈夫で良い状態にあります。膝を完全に曲げることができ、膝の痛みもなく症状も出ていないです。
したがって、高齢になっても長時間屈んで座っていられるようになりたければ、今日から膝の関節をケアし始めましょう。
膝の痛みから解放されましょう
ソムサック ラオワッタナー医師
整形外科専門医

あなたの膝は大丈夫ですか?2
あなたの膝は大丈夫ですか?2
第2段階では、膝関節の痛み、腫れ、発赤、熱感を生じます。痛みははじめわずかなものです。患者が偶然、通常より膝をよく使う動作、例えば、長距離の歩行、長距離の車移動、転ばない程度の躓き、家の庭やゴルフ場などの凸凹路地での歩行、などを行うと、翌日に関節の腫れと痛みを感じます。関節周辺の皮膚を触ると温かく感じられます。また、明るいところに立って両足の皮膚色を比較すると、痛みがある足のほうが明らかに赤くなっていることが分かります。

高齢の女性でまだ元気がある人はデパートでぶらぶらすることが好きですが、時々足に痛みを感じたり、治ったりして、本人が気になって外出に不便を感じます。海外旅行が好きなお年寄りも、旅行先の場所ごとに長距離歩かないといけないため、帰国するたびに関節の痛みが付きまといます。

例えば、中国に旅行すると仮定します。皆さんの旅行日程には万里の長城が絶対組み込まれていると思います。特にお年寄りですが、お友達が歩けているのを見ると、自分もどこまでも付いていこうとします。しかし、万里の長城は、行ったことがある人にはわかりますが、階段一段一段はとても広く、またよじ登らないといけない程の高さの階段もあります。そして、櫓と櫓の間もかなり歩く距離があります。タイに帰国してくると、翌日に膝関節が腫れて痛みが増します。体重をかけての歩行も難しくなり、車椅子を使わなければならなくなります。整形外科の医師に診てもらうと、変形性関節症になっていたという嫌なニュースを告げられる可能性があります。
関節病の患者がよくやる間違った行為 膝の炎症が起きて痛みを感じると、膝や足首を温める人がいます。この行為はさらなる膝の炎症を起こします。膝で生じた炎症により、関節周辺の皮膚が赤く腫れ皮膚が熱くなっています。膝を温めることや、マッサージをすることは関節の痛みをより酷くさせ、ひどい場合は歩けない程になってしまします。従って、痛みを感じたら、関節周辺の溜まった熱と炎症を下げるために冷たい物で冷やすべきです。たくさん運動した後、筋肉が緊張し筋肉内の酸素が少ない状態では、反対に温めることが有効です。
膝の関節が痛む病気において、変形性膝関節症と勘違いしやすい病気に痛風があります。痛風は変形性膝関節症に非常によく似た症状が出ますが、もっと重篤で進行が速いです。膝の関節に非常に強い痛みが生じ腫れます。特徴的なのが膝関節あたりの皮膚がとても熱くなることです。その結果、患者は痛くて寝付けない、歩けないといった症状に悩まされます。痛風の原因は高たんぱくの食事(鶏肉、内臓、豆、植物の芽、アルコール)です。こういったものをたくさん食べると消化の過程で尿酸ができます。人によっては代謝の異常により尿酸の化合物が作られ、いろいろな関節に溜まっていきます。新しい靴を履いて歩きにくかったりするような、些細なことが引き金となって、すぐに膝の痛みを引き起こすようになります。
この段階にある変形性膝関節症を治療するには、早期に炎症を抑えること、休息させること、長時間歩かないようにすることです。医師の診察を受けると痛み止めを処方されるとともに、変形性膝関節症に関するアドバイスを受けられるかもしれません。
膝の痛みから解放されましょう
ソムサック ラオワッタナー医師
整形外科専門医

あなたの膝は大丈夫ですか?1
あなたの膝は大丈夫ですか?1
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨表面が不整になって弱くなり、関節の形が崩れる病気です。レントゲン写真で骨の突起ができていることがはっきりと確認できます。膝の病気は60歳以上の高齢者がなる病気と思い込んでいる人もいますが、この考えはもう古いものになっています。太ももの筋肉が十分あり、膝の関節にかかる負担が少なかった頃は正しかったかもしれませんが、生活様式が変わった現在では、正しいとは言えないでしょう。
比較的若い年齢でも、膝の病気を持つ人が増加してきています。もちろん、高齢になればなるほど膝の病気になるリスクは高まります。しかし、きちんと注意していなければ、知らないうちに膝の病気になってしまう可能性があります。
変形性膝関節症は症状の程度により6段階に分けられます。
第一段階 この段階は、本当の意味での変形性膝関節症ではありません。膝関節の表面に異常はなく、関節軟骨の変化もありません。変形性膝関節症と呼ばれるのは、関節軟骨の表面が不整となってからです。
しかしこの段階が最も重要です。なぜなら、この段階で診察し治療し始めることで、変形性膝関節症に至らずに済むからです。この段階での症状は、ふくらはぎ、太腿のだるさです。熱があるときにだるく感じることがありますが、その場合は痛くなるほどではなく、普通に歩くことができます。夜になると足のだるさが現れ、気になって寝付けません。結婚している人では、夫(または妻)に足をマッサージしてほしいと思うでしょう。大きくなった子供がいれば、毎晩のように足をマッサージしてもらいたくなります。症状は運動の強度に関係しません。たとえば、あまりたくさん歩いておらず、一日中座っているだけでも足がだるくなる人もいます。
このような最初の症状が出ている人のなかには、運動があまり好きではない人、日常的にスポーツをしない人もいます。エアロビクスやヨガなど、流行している運動を時々行う人でも、太腿の準備運動が足りなかったり、運動強度が足りなかったりすることで、筋肉の耐久性や強度が徐々に減少していきます。それに加えて、太腿やふくらはぎの筋肉は、膝を曲げて座ったままでいるなど、同じ動きを繰り返さなければいけません。その結果、筋肉の内側で小さな炎症を引き起こすことがあります。夕方になり炎症がいたるところで起きた状態になると、足がだるくなってきます。このせいで、夜だけ症状が現れるのです。寝ている間筋肉が休められ、朝起きると症状が良くなっています。古式マッサージに夢中になる人もいます。少し長くデパートで歩くだけで、帰宅後足がとてもだるくなります。
筋肉の減少が原因である足のだるさの特徴として、両足同時に症状が現れます。特に両足で症状の出る場所が同じです。人によっては整形外科の医師に診てもらって炎症を抑える薬を服用すると良くなりますが、2-3週間経って薬が切れてくると、まただるい症状が現われて完治しません。これは薬を飲むことが原因から治す方法ではないためです。原因は膝をサポートする筋肉が不十分なことにあります。そのため長期間膝を曲げて座ったりすると、また足がだるくなります。
筋肉がさらに弱ると、階段を昇り降りするときに他人が聞こえるほど膝が大きく鳴ります。なぜなら動くのにより多くの筋力を使う必要が生じているからです。また靭帯の緊張がより大きくなります。よって、動く時に靭帯と足の筋肉が擦れ、より大きい音が生じます。自転車、長時間の歩行、エアロビクスダンスなど、頻繁に関節を使う動きをすると、膝関節の表面に傷が入りはじめて、関節の炎症が起こります。そして第二段階の症状を引き起こします。
このように、最初の症状は若い人でも起こり得ます。よって、油断せずに今から筋肉をもっと大切にしましょう。
(注釈:関節をサポートする筋肉の正しいストレッチ法は、VCD膝の痛みから解放されましょう、変形性膝関節症編をご覧ください。)
膝の痛みから解放されましょう
ソムサック ラオワッタナー医師
整形外科専門医
