
あなたの膝は大丈夫ですか?6 歩けない
コンピューター支援技術を用いた人工膝関節置換手術のデモンストレーション
- 今まで述べていた変形性膝関節症(1-5段階)は罹った人の生活の質を段々落としていきます。長距離を歩くことに自信が無くなります。子供や孫が夕食に誘っても、好きじゃないとか、外食は高いとか、美味しくないとか、人が多いなどと言い訳をしますが、実は膝が痛くなることを恐れていることもあるのです。また、子供や孫にトイレを探してもらわないといけないため、負担をかけたくないと思うからです。50代前半で症状が出る、若年性変形性膝関節症の人はなお更です。体のほかの部分はまだ丈夫ですが、膝だけはとても衰えてしまって、最終段階である6段階になります。この段階は体重をかけて歩くことができない(unable on weight walking) レベルと呼ばれています。
変形性膝関節症になる原因 歩けないほどの最終段階の変形性膝関節症になる原因は2つあります。一つ目の原因は一般の人や医学者がよく知っている膝関節の炎症です。炎症によって体重をかける度に、歩きたくなくなる程とても膝が痛くなります。二つ目の原因は前者より重要な原因です。頚骨高位骨切り術や人工膝関節置換手術の治療を受けて、膝関節の炎症や痛みを完治できても、二つ目の原因を治さなければ、手術の成果を100%引き出すことができません。この二つ目の原因は、本人が気づかないうちに、膝周囲の筋肉が弱っている状態です。
変形性膝関節症になった膝は、階段を登るときの痛みのほか、膝に力が入らず階段を登るときに体を支えることができないと感じます。実際、筋肉の減少は変形性膝関節症になり始めた頃から見られます。医学的な研究で、筋肉の弱まりは変形性膝関節症の主な原因である可能性が示唆されています。また、膝周辺の筋肉が十分でない変形性膝関節症の患者は、筋肉が丈夫な患者に比べ、数倍最終段階の変形性膝関節症になりやすいことも分かってきました。
最終段階の変形性膝関節症になると、患者は歩けなくなり、また長時間動こうとしません。これによって、腰あたりに床ずれができます。この傷はなかなか治らず、骨まで達する可能性があります。さらに、歩けなくなることで呼吸器系の感染症にかかりやすくなります。運動量が減ることで肺の容量が減少します。悪い空気を肺から出しにくくなり、肺に菌が滞りやすくなります。
最終段階の変形性膝関節症になると、人工関節置換手術を早急に受ける必要があります。また、手術後に年齢に合った日常生活を送るために、患者が十分な筋肉を取り戻すようにリハビリを促進します。
最小侵襲手術(MIS)での人工膝関節置換手術後の傷+コンピューター誘導支援
頚骨高位骨切り手術(HTO)後の傷
あなたの膝はこの段階の変形性膝関節症までなってしまいましたか。もしまだなら、このような状態になる前に早く治療を始めましょう。